レインボーリボンメールマガジン第41号「9月1日は何の日?」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■  レインボーリボン メールマガジン 第41号
■■   9月1日は何の日?

2017/8/31
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

29日に北朝鮮が北海道の上空を超える弾道ミサイルを発射し、とても怖い思いをしています。

恐怖がもっと切迫してきたら、パニックに陥ってしまうかもしれません。

でも、理性を失わずに、歴史の教訓を忘れないようにしましょう。

怖い思いをしているのは、日本人だけではないのです。韓国の人も、北朝鮮の圧政に苦しんでいる人々も、日本に住んでいる朝鮮半島にルーツがある人々も、怖い思いを抱えていると思います。

日本に住んでいる在日朝鮮人、韓国人が「怖い」と思うのは、北朝鮮から飛んでくるミサイルだけではなくて、理性を失った日本人による自分たちへの攻撃です。歴史に前例があるからです。

明日、9月1日は94年前の1923年、関東大震災が起きた日、「防災の日」です。

当時、内務省警保局長が発した電報が残っています。

「東京付近の震災を利用し、朝鮮人は各地に放火し、不逞の目的を遂行せんとし、現に東京市内において爆弾を所持し・・・」

当時、植民地支配に抵抗する朝鮮人が震災の混乱の中で暴動を起こすのではないかと恐れた日本の支配層が、こういうデマを意図的に流したのです。軍隊・警察だけではなく、民衆が自警団として武装し、6,000人を超える在日朝鮮人を虐殺した事件です。

3月の都議会で自民党都議が「6千余名」という犠牲者数の根拠が希薄だと問題視し、小池都知事は市民団体主催の「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式」に毎年送っていた追悼文を今年は送らない方針を決めたそうです。

死者の数は、殺された側の在日の人々が「神奈川浅野造船所で48人、神奈川警察署で3人、保土ケ谷町で31人・・・」と積み上げた数です。根拠が希薄だというのなら、東京都議が東京での犠牲者数を調査するべきではないでしょうか。

今後、首都直下地震などの大災害が起きたとき、人びとの恐怖心、猜疑心、差別する心を煽り立てるようなデマが広まらないように、デマに振り回されて社会的弱者を虐待虐殺するような群衆が生まれないように、歴史の教訓を生かすために私たちは何をするべきなのでしょうか。

レインボーリボンは「外国人や障がいのある人と一緒にPTA活動を楽しもう」というところから出発しました。目の前にいるお母さん、お父さんたちと「多文化共生の子育ち・子育て環境」を創ることを目指して、まずはPTA活動の改革、それから、自分とは違う文化や考え方を攻撃する行為「いじめ」を防止するための活動にも取り組み、昨年からは、みんなが心配し合って、優しく支え合う地域の居場所「こども食堂」の運営を始めました。

夏休みが明ける明日、9月1日は子どもの自殺が1年のうちで最も多い日でもあります。

皆さん、周囲の子どもたちの命を、しっかり見守りましょう。

こんな呼びかけをしなければならないなんて、暗い時代になってしまったのでしょうか?

いえいえ、子どもの生きづらさにみんなが気づいて、心配するようになったのです。

一昨年、鎌倉市立図書館が「学校が死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館にいらっしゃい」と呼びかけて話題になりましたが、今年は児童館でもそのような呼びかけをする所が出てきたと報道にありました。

私たちレインボーリボンも8月は「こども食堂」に明け暮れました。

ハイライトは8月15日、お盆のど真ん中、東京の端っこに位置する葛飾区から、中学生3人、小学生2人、未就学児1人の子ども6人を引き連れて、都心のど真ん中、港区青山、地下鉄「外苑前」の駅に隣接してそびえ立つオフィスビルまで出張した「みなとこども食堂」でした。

主催してくださったのはIT業界でマイクロソフト社に次いで世界第2位の売り上げを誇る「オラクル」のボランティア部門です。

さあ、「超」がたくさん付きますよ。

子どもたちは「超」高層ビルの社員食堂から建設中の新国立競技場を見下ろしたり、アメリカの本社にも同じ造りがあるという「超」豪華な茶室でお抹茶をいただいたり、何よりも、普段はおそらく英語で、「超」難しい仕事を「超」高速でこなしている「超」エリートの社会人の方々が、とても優しい笑顔で心を込めたおもてなしをしてくれるという、まさに「非日常」の体験をさせていただきました。

こんな世界もあるんだよ。

やっと笑顔を見せてくれた小学生や、「オラクルに入りたい!」と言ってくれた中学生。

こういう活動をやっていて本当に感動するのは、子どもが自分の世界を広げたと思える瞬間です。

http://rainbow-ribbon-net.org/minato-kodomo/

8月は「レインボーリボンのこども食堂通信No.3」も発行し、7月までの活動・会計報告を掲載しましたので、どうぞご覧ください。

http://rainbow-ribbon-net.org/kodomosyokudou/kodomosyokudou-ayumi/

「通信No.3」にも書いたのですが、最近の約半年で運営費の赤字額累計は約10万円。それに対して、いただいた寄付金は約20万円です。

「小さく産んで大きく育てよう」と始めた「こども食堂」、そろそろ事業拡大するべき時かもしれません。8月はもう一つの新しい「こども食堂」立ち上げのためにも動き始めました。

9月1日が悲しい日ではなくて、みんなの笑顔があふれる幸せな日になるように、今できることをできるところから、小さな一歩一歩が歴史を創ることを信じて・・・。

(代表 緒方美穂子)

▼一緒に「こども食堂」やってみませんか!~こどもたちの笑顔に出会うために~

9月2日(土)午後1時30分~4時30分 葛飾区亀有地区センター第1会議室 無料

レインボーリボン代表の緒方がこども食堂をどのように立ち上げたのか、子どもと接して感じることなどをお話します。第2部はこども食堂の運営者と参加者の交流会です。

http://www.city.katsushika.lg.jp/event/1000106/1015105.html

▼ひきこもり大学 in 下町――大事なことは全部ひきこもりから教えてもらった 無料

9月10日(日)午後1時30分から5時まで 葛飾区新小岩地区センター

支援者による講演、ひきこもり当事者による体験発表など

http://www.city.katsushika.lg.jp/event/1000106/1015362.html

▼子どもの性被害相談アプリ「ne-ne(ねーね)」(NPO法人ライトハウス)

このアプリからマンガ「Blue Heartブルー・ハート」の電子版を読むこともできます。

女の子も男の子も、匿名での相談も可能。

相談アプリne-ne:https://s.lhj.jp

▼レインボーリボンでは子どもに提供する1食分の食材費300円を1口として、年間12口3600円の寄付(こども食堂の1食オーナー)を募っています。

口座名義:特定非営利活動法人レインボーリボン

●郵便振替口座:00170-7-449974

●りそな銀行 青戸支店(店番号470)普通預金1520535

ご寄付くださった方はお名前、連絡先を下記レインボーリボン宛てにお知らせください。

「レインボーリボンのこども食堂通信」へのご芳名記載の諾否もお知らせいただけますと幸いです。

▼レインボーリボンのホームページ
http://rainbow-ribbon-net.org

このメールマガジンは、代表の緒方はじめ、スタッフと名刺交換させていただいた方、

弊団体のイベント・講座にご参加いただいた方にお送りしています。

====================

レインボーリボンの活動へのご意見をお寄せください!
⇒ rainbow_ribbon_mail@yahoo.co.jp
(メール配信の停止・アドレスの変更などもこちらまで)