レインボーリボンメールマガジン第33号「20XX年のワンダフル・ワールド」
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■■ レインボーリボン メールマガジン 第33号
■■ 20XX年のワンダフル・ワールド
2016/12/31
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大晦日のメールマガジンです。
前号のメルマガで「パルこども食堂」のためのサンタさんを募集したところ、たくさんの方に子どもたちへのプレゼントをご寄付いただき、17日土曜日に「クリスマスプレゼント争奪!大ジャンケン大会」を行うことができました。
http://rainbow-ribbon-net.org/palkodomo9/
その1週間前の10日土曜日には「あおとこども食堂」の第2回を開催しました。
こちらには東京中小企業家同友会かつしか支部の方がディズニーキャラクターのクリアファイルと巾着を大量に持って来てくださいました。本当に大量で、翌週の「パル」でもまだ配り切れず、協働している「ハーフタイム」の子どもの居場所にも分けさせていただきました。
http://rainbow-ribbon-net.org/aotokodomo-no2/
中小企業家同友会という企業の団体が子ども支援に熱心に取り組んでくださっていることを初めて知りました。CSR(企業の社会的責任)として教育分野のボランティア事業に取り組んでいらっしゃるのですね。
2020年から22年度に小中高校で順次始まる新しい学習指導要領も「社会に開かれた教育課程」「チーム学校」がキーワードとなるそうです。学校が中心になって企業やNPO、地域の様々な社会資源が幅広くネットワークを作り、21世紀に活躍できる人材を育成しようという考え方です。
11日(日)、仲間3人で東京都教育委員会主催の「教育支援コーディネーター・フォーラム」に参加してきました。
以下のURLは昨年のフォーラムの様子です。
http://www.syougai.metro.tokyo.jp/sesaku/net/27co-forum01.pdf
午前中のセミナーは、学校を支援したい企業・NPO向けの会場と、学校と支援者の間を取り持つコーディネーター向けの会場、二手に分かれ、午後の交流コーナーは3人一緒に50の企業・団体の出展を見て回りました。
閉鎖的だと批判されてきた学校現場が社会に開かれようとしている動き、利益追求を超えた未来志向の企業活動を直接知ることができて、3人とも興奮気味で帰ってきました。
レインボーリボンの強みは、PTA仲間で立ち上げた団体である「学校との近さ」、それにメンバーの多くが地元の学校選出の青少年委員や現PTA役員、学校地域応援団コーディネーターなどの役割を担っている「地域との近さ」、両方を兼ね備えているところです。
これからこの強みをどう生かしていけるのか・・・。
法人化した初年度、2014年の大晦日メルマガではNPO法人としてのミッション、10年の長期目標を達成した姿を新春の夢として書きましたが、今日は中期目標、3~5年くらいで達成したい私たちの姿を描きたいと思います。
今年、こども食堂という新しい事業を始めたとき、大きな精神的支柱となったビジュアルノベル「仁の物語」↓にならって
https://www.youtube.com/watch?v=IWlmZN7t9JQ
「天(そら)の物語」です。
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僕は中学3年生。
学校に行けなくなったのは1年生の3学期、もうそろそろ2年生のクラス替えが話題になる頃だった。学校の年間行事の1つ、合唱コンクールが迫っていたんだ。
僕はその年の夏から、だんだん耳が聴こえなくなっていた。
最初は自分が「聴こえない」ということを受け入れられなかった。授業も、友だちの話も、必死で聴こえるフリをしていたんだ。でも、当然、先生にも友だちにもバレて、僕は補聴器をつけたり、時々「難聴教室」に行って英語の補修を受けたりするようになった。
「いじめ」はすぐにやってきた。聴こえている時に仲が良かった子も、かばってはくれなかった。
でも、学校に行けなくなった決定打は、クラスで合唱コンクールの練習をしていた時、担任の先生の言葉だった。僕は音程がとれないから、声は出すなって言われたんだ。欠席も良くないから、ステージにみんなと並んで、口パクするように言われた。
それから僕は、学校に行こうとするとお腹や頭が痛くなって、どうしても行けなくなった。
変わったのは2年生の夏。スクールソーシャルワーカーのお姉さんが家に来て、こども食堂に一緒に行ってみないかって誘ってくれたんだ。
その日のこども食堂には特別ゲストが来ていた。
聴こえる人と聴こえない人、2人の手話歌ユニットだった。歌に合わせて手話で表現するダンスのようなパフォーマンスだ。
僕は手話がこんなに綺麗なものだとは知らなかった。世界が光り輝き始めた。
それから毎週、こども食堂に行った。
ご飯の時間になる前、小学生やもっと小さい子たちと折り紙やボードゲームで遊ぶ。聴こえなくても表情や口の形で十分、コミュニケーションはとれる。
ご飯の時間になると、僕と同じ中学生や高校生もやって来る。初めて会った子でも手振り身振りをつけて、口を大きく開けて話してくれるから、何となく話しができる。
ボランティアの大人の中には手話を勉強している人もいて、僕の顔を見るとすぐに手話で話しかけてくる。その人はもう3年も勉強しているそうだ。でも、僕の方がすぐに手話を覚えてしまうから、いつもビックリして、「すごいな~、天くんは!」って言う。
2年生の終わり頃、学校に行った。
2年生のクラスでは1度も授業を受けなかったけど、合唱コンクールで僕はクラスのみんなの最前列に立って、みんなの合唱に合わせて手話歌のパフォーマンスに挑戦したんだ。
歌い終わったとき、会場がものすごい拍手に包まれたのは、振動でわかった。ハンカチで涙を拭いている人も見えた。
3年生になってからは毎日、学校に行っている。
あるIT企業が、聴こえない子どものために先生の声を文字通訳するタブレットを開発していて、僕がそのタブレットを使えるように地域の人が寄付金を集めてくれたんだ。
来年からこのタブレットは、教育委員会から無償で必要な子どもに配られるそうだ。
聴こえなくなってから、いろいろなことを体じゅうで感じるようになった。その日の天候や季節の移り変わり、人の感情や「その人らしさ」。
こども食堂の人が言っていたけど、僕ひとりが「障がい者」なんじゃなくて、みんな自分ひとりでは何もできないんだから、みんな「障がい者」だし、みんな「その人らしさ」を持っていて、みんなかけがえのない命なんだって。その人が学校に行けなかったり、社会で活躍できない壁が「障害」なんだって。
僕もそういう「障害」を乗り越える大人になりたい。だから今は、高校受験に向けて猛勉強中だ。
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3~4年後には「正夢だったね」と言えるように、来年も一歩一歩、がんばります。皆さまの変わらぬご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
良いお年をお迎えください。
(代表 緒方美穂子)
▼発達障がいの子どもへの理解――発達障がいのある子どもとどう接したらよいのかを学ぶ――葛飾区立中学校OBPTA連合会学習会
1月21日(土)午前10時~正午 会場:葛飾区男女平等推進センター2階視聴覚室
講師:黒田未来さん(のぞみ発達クリニック臨床発達心理士) 参加無料
お申し込みはレインボーリボンまでメールで。
▼毎月300円(年3600円)でこども食堂の1食オーナーになりませんか?
子どもに提供する1食分の食材費300円を1口として、寄付を募っています。
口座名義:特定非営利活動法人レインボーリボン
●郵便振替口座:00170-7-449974
●りそな銀行 青戸支店(店番号470)普通預金1520535
ご寄付くださった方はお名前、連絡先を下記レインボーリボン宛てにお知らせください。
▼人身取引の被害者支援団体NPO法人ライトハウスの相談アプリ「ne-ne(ねーね)」。このアプリからマンガ「Blue Heartブルー・ハート」の電子版を読むこともできます。マンガを読んで、「自分もこういうことを経験したけど、誰にも言えずにいる。相談していいことなのかもわからない」という人がいたら、女の子も男の子も、匿名での相談も可能です。身近にいる子どもや若者たちにこのアプリをご紹介ください。
相談アプリne-ne:https://s.lhj.jp
▼レインボーリボンのホームページ
http://rainbow-ribbon-net.org
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