レインボーリボンメールマガジン第47号「ネットワークに始まり、ネットワークに終わる」

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■■  レインボーリボン メールマガジン 第47号
■■   ネットワークに始まり、ネットワークに終わる

2018/2/28
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まだ受験シーズン真っ最中の中高生もいますが、そろそろ卒業・進級シーズン、4月からの新年度に気持ちが向かう時期ですね。

レインボーリボンも4月からNPO法人となって5年目の年となります。

法人化した2014年、私たちの長期ビジョンは「違いを認め、互いを尊重できる社会」と掲げ、私たちの使命(ミッション)は「すべての子どもが楽しく幸せに生きていける社会環境をつくること」と定めました。

中期目標は「学校・PTAの改革。PTAと聞いたら誰もが『楽しい(楽しそう)』『ちょっと頑張ってみよう』と思えるような世の中を、10年以内に作る」というものでした。

折り返し点まで来てみると、中期目標よりも、むしろ長期ビジョン、ミッションに忠実な活動が「こども食堂」という形で展開できているという状況です。

「こども食堂」という楽し気な響きと、子どもにご飯を食べさせるという明確なミッション、その波及効果が素晴らしい――「子どもが自尊心を取り戻す」「人との繋がりを取り戻す」「未来への希望を取り戻す」――と、知ることができて、この2年でレインボーリボンの活動は大きく変わり、進展してきました。

4月以降の新年度、さらに大きな活動を展開していかなくてはならないと思っています。

2月4日、東京都豊島区で開催された「こども食堂サミット2018」に参加してきました。

こども食堂を全国に広めるエンジン役となっている栗林知絵子さんのNPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワークが主催するこのサミットは、今年で4回め。全国各地からこども食堂の運営者が集結します。(文末に栗林さんが葛飾区に来るシンポジウム告知があります。)

今年の私の問題意識は「地域ネットワークの作り方」でした。

こども食堂に限らず、世の中を良い方向に変えようという市民活動は、とにかくネットワークが命と、5年近い活動の中で学んできました。自分ひとりでは、自分たちの団体だけではなかなか前に進めないことが、問題のキーとなる人との出会いや、同じ志を持つ人に助けられることで突破口が見えて、活動を続けることができるのです。

こども食堂もレインボーリボンだけで頑張っていても、効果は限定的で、ビジョンに到達する道のりがあまりにも遠く、途中で疲れ果ててしまいそうです。

いま葛飾区で6つあるこども食堂の助け合いの仕組みを作ること、それから、福祉や教育、心理や医療、法律や政治の専門家から助けてもらえる仕組みを作ること、これらの動きと志を分かりやすく広報宣伝して世の中の多くの人に支援してもらえるようになること――。

やらなければならないことが多すぎて、頭がクラクラしてきますが・・・。

サミットで仕入れた情報を私なりに整理した結果、葛飾区でネットワークを作るためには、レインボーリボンが組織として成り立ってきた道を再び辿るのがベストかな・・・と思いました。

まずは顔を合わせて情報交換、ゆる~い人間関係から。そのうち無理なく、自発的に「こんなことだったらできるよ」という人や団体が現れて、徐々に組織の体をなしていく・・・と。

3月8日には、メーリングリストでつながっている区内の仲間を中心に、ネットワークを立ち上げる第1回の会合を開く予定です。

2月はレインボーリボンの当初からのメインテーマ「学校・PTA」に関わる活動もありました。

レインボーリボンの中心メンバーはもともとPTAで活躍してきた人間です。今は地域ボランティアとして学校に関わる行政の枠組みの中で、いろいろな役職に登用されています。

2月16日、区の学校地域応援団コーディネーター研修会の講師として仲間3人で登壇しました。私たちの拠点地区では小学校2校と中学校1校の3校共同でボランティアを募集し、連携して活動しているので、その経緯やメリットについて発表したのです。

葛飾区では「学校地域応援団」という名称ですが、これは文科省の「次世代の学校・地域」創生プランに位置付けられている「地域学校協働本部」で、保護者、地域住民、企業、NPOなど地域の人々と学校が連携・協働して子どもの成長を支え、地域を創生しようという国の遠大な計画です。

2020年度本格実施の新学習指導要領に向けた中央教育審議会の審議過程でまとめられたもので、「社会に開かれた教育課程」「学校を核としたまちづくり」「地域全体で学びあい、未来を担う子どもたちの成長を支え、地域を創生する活動」など、まさに「こども食堂」とも重なり合うような理念が示されています。

実はレインボーリボンをNPO法人化した2014年、それまでPTAとしてやっていた活動とほぼ同じ内容で、今度はNPOとしてPTA改革を掲げて学校に関わろうとした時に、外部の団体であるために入っていけなかったという経験をしています。

「いじめ防止」というテーマで学校に入っていけるようになったのも、ようやくこの1、2年です。

4年前には入っていけなかった高い壁が徐々に開かれてきたのは、文科省の方針が影響しているのでしょう。実際、私が学校でNPOとして「いじめ防止教室」を実施できるようになった直接のきっかけは、学校地域応援団として開催した「いじめ防止」の学習会でした。

コーディネーター研修会で「地域応援団、地区委員会、NPO、何でも使えるものは使いましょう。子どもが楽しく幸せに生きていける社会環境をつくるために」と語った私に、他の地区のベテラン活動家が話しかけてきてくれました。地域防災活動として実施している「学校避難所」をNPO法人化したいのだそうです。

なんと!ちょうど私も所属する地区委員会で、実際に学校の体育館を使った避難所運営訓練ができないかと提起したばかりです。

またまた新しいネットワークが生まれる予感です。

(代表 緒方美穂子)

▼シンポジウム「子ども食堂のこれまでこれから」

3月11日(日)午後1時30分~4時 葛飾区亀有地区センター

基調講演:栗林知絵子さん(NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク)

パネルディスカッション:こども支援団体 緒方もパネラー参加します。

参加無料。申込・問合せ:地域貢献活動サポートデスク

メール:chisapo@katsushika-shakyo.com

電話:03-5670-7251

▼子どもの性被害相談アプリ「ne-ne(ねーね)」(NPO法人ライトハウス)

このアプリからマンガ「Blue Heartブルー・ハート」の電子版を読むこともできます。

女の子も男の子も、匿名での相談も可能。

相談アプリne-ne:https://s.lhj.jp

▼レインボーリボンでは子どもに提供する1食分の食材費300円を1口として、年間12口3600円の寄付(こども食堂の1食オーナー)を募っています。

口座名義:特定非営利活動法人レインボーリボン

●郵便振替口座:00170-7-449974

●りそな銀行 青戸支店(店番号470)普通預金1520535

ご寄付くださった方はお名前、連絡先を下記レインボーリボン宛てにお知らせください。

「レインボーリボンのこども食堂通信」へのご芳名記載の諾否もお知らせいただけますと幸いです。

▼「レインボーリボンのこども食堂通信」No.4を発行しました。HPからご覧いただけます。

http://rainbow-ribbon-net.org/kodomosyokudou/kodomosyokudou-ayumi/

▼レインボーリボンのホームページ
http://rainbow-ribbon-net.org

このメールマガジンは、代表の緒方はじめ、スタッフと名刺交換させていただいた方、

弊団体のイベント・講座にご参加いただいた方にお送りしています。

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