子ども、「三界に家なし」・・・
秋はいろいろな催しが目白押しですね。
そんな充実のイベント・ラインナップのひとつとして・・・
レインボーリボンも参加している「かつしか子ども若者応援ネットワーク」と葛飾区教育委員会が共催する区民大学講座『6人に1人が貧困!!「子どもの貧困」を考える』が11月1日(日曜)、午後2時から葛飾区中央図書館にて開催されます。近隣の方、ぜひお申し込みの上、ご参加ください。
申込締切日 平成27年10月22日(木曜)
http://www.city.katsushika.lg.jp/event/5887/025748.html
この講座は「子ども若者応援ネット」の中でも、低所得層の子どもたちの居場所作りや学習支援に取り組んでいる団体「ハーフタイム」が中心となって企画したものです。
ハーフタイムのHP
http://halftime2010.wix.com/halftime#!firm/c1n8o
レインボーリボンも多文化共生のPTA作りを目指す団体として、「子どもの貧困問題」に無関心ではいられません。
同じ学校に子どもを通わせていながら、親同士の付き合いには固く心を閉ざしてしまう人がいます。生活保護を受けていたり、あるいは「夜の仕事」をしていたり、様々な事情を抱えていて、周囲から特別視されがちな方々です。
その子どもは、親が仕事に出ている夜、ひとりぼっちで過ごしていたり、宿題や翌日の持ち物をそろえる習慣がなかったり・・・。
「子どもの貧困」が子どもにとって不幸なのは、衣食住において我慢しなければならないことが多いというだけではなく、親子関係の難しさから、人とのコミュニケーション・スキルをなかなか身につけることができなかったり、学力が低かったり、いじめの被害を受けやすかったり、また加害行為や問題行動に走りがちであったり・・・。
そういう様々な「不幸」の結果でもあり、原因でもあるのですが、自分を大切な存在とは思えない、自尊感情が非常に低いということです。
最近、10代や20代の子ども・若者が「殺した」「殺された」という事件がとても多いと感じます。
文科省の調査によれば、小学生の暴力行為は過去最多だそうです。
朝日新聞デジタル「小学生の暴力行為、1万1千件で過去最多 昨年度調査」
http://www.asahi.com/articles/ASH99560BH99UTIL02G.html?ref=nmail
すべてが「貧困」のせいではないとしても、親が衝動的に暴力をふるったり暴言を吐く家庭で育った子どもは、自分の命も他人の命も大事だとは思えないでしょう。「うるさい」「死ね」と言われ続けた子どもは、教師や友だちにも「うぜぇ」「死ね」と言うでしょう。
相対的貧困率が16・3%、つまり6人に1人の子どもが貧困状況にあり、ひとり親家庭に至っては54・6%が貧困というこの国の形が、子どもたちから希望を奪っているとは言えないでしょうか?
もしも一人の子どもが生活する範囲として、家庭には暴力があり、学校にはいじめがあり、街には犯罪があるとしたら、「三界に家なし」ですね。どこにも居場所がありません。
レインボーリボンは11月1日の「子どもの貧困を考える」講座の後、やはり区民大学の区民運営委員として「子どもの命の居場所をつくる」連続講座を企画しています。
学校からいじめをなくすこと、学校を子どもたちの楽しい居場所にすることと並行して、私たち一人ひとりが子どもの「命」がホッと安心できる「居場所」になりたいと願っています。