子ども子育てフェスタかつしか、大成功(≧▽≦)
11月23日に葛飾区で開催した「子ども子育てフェスタかつしか2015」は、推定1400人の来場者を迎え、大盛況のうちに幕を閉じました。
約20の団体、30人の個人から成るゆるやかなネットワーク「かつしか子育てネットワーク」が、今まで「0、1、2才あそびのひろば」の経験はあったものの、設立10年にして初めて18歳までの子ども、子育てをテーマに葛飾区との協働事業として取り組んだ一大イベントでした。
教育学者の汐見稔幸さんのコーディネートによるシンポジウムでは、青木克徳葛飾区長、助産師でNPO法人さんばはうす葛飾の井出陽子さん、子育てネットワーク代表の篠原淑子さんが「子どもにやさしいまちづくり~ゆっくり子育ち・ゆったり子育て」をテーマに語り合いました。
このシンポジウムをたくさんの参加者と一緒に聞きながら、フェスタの準備過程から学んできた多くのことをキーワードとして胸に刻むことができました。
まず、「子どもにやさしいまち」「ゆっくり子育ち・ゆったり子育て」を実現するためには何が必要なのかな・・・ということ。
子どもの声がうるさいからと遊びを禁止する公園・・・。
でも、小さい時から知っている子どもの声だったら「大きくなったね」「元気に遊んでいるな」と、ゆったりと見守ることができるのではないでしょうか。
温かい目に見守られて、夢中になって遊んで育つ子どもは、自分の感情を表現できて、人の気持ちに共感できて、外の世界に関心を持ち、みんなが幸せに暮らせる街をつくっていける――。
「知っている」「見守る」「遊ぶ」「共感する」・・・つまり「ネットワーク」が「子どもにやさしいまち」を作るんだな!と確信しました(^ー^)
それから「行政との協働」というキーワードも。
フェスタ実行委員会が行政との連携を模索し、葛飾区政策経営部の協働推進担当課に企画を提案したのが昨年の10月。そこから区長室に区長を訪ね、子ども家庭支援課、育成課、政策企画課、地域保健課・・・と、様々な担当者と相談を重ねてきました。
会場の準備作業や当日の警備や駐輪場の整理まで、区の職員の皆さん、課長さん、係長さんたちもスタッフとして参加してくださいました。
フェスタ開催をきっかけに、民間のネットワーク側と行政側との「顔が見える関係」、信頼関係が徐々にできてきたのではないかなと思います。
シンポジストの一人、井出陽子さんが「区の職員さんは意外と頼りになりますよ・・・意外と、と言っちゃいけないけど」と笑いをとっていました(´∀`)
NPO法人さんばはうす葛飾は区の委託を受けて、「休日パパママ学級」「こんにちは赤ちゃん訪問」などの事業を運営しています。井出さんによると、助産師という専門家が行政と協働して妊娠・出産期の子育て支援事業に取り組むのは葛飾区が初めてなのだそうです。前例がないだけに、行政側との認識・意見の食い違いにも直面しているそうです。
青木区長は「協働」は「区民が自主的に参画すること」と強調されていました。
「どんなに良いことでも人間、上から言われたことはやりたくないんですよ。でも、自分が意見を言って始めたことは一生懸命やるんです」。確かに( ̄▽ ̄;)・・・。
シンポジウムに続いて「知って役立てよう!子育て支援トークセッション」も開催しました。
区子育て支援部育成課長の横山雄司さんが「子ども子育て支援事業計画」の目玉として語ったのは、10月から始まった「すこやか子育て応援隊」。母子手帳を受け取る窓口を増やし、その段階から出産後の乳幼児健診まで切れ目なく、「顔が見える」保健師、看
護師といった医療面での専門家、保育士という子育ち・子育ての生活面での専門家が相談対応できるという制度です。
「区の施策なんて、みんな聞きたくないでしょ?」と若干斜めに構えつつ、しかし熱く語る横山課長(^_^;)。
トークセッションの打ち合わせのため、ネット代表の篠原さんと何度も課長を訪ねました。課長自身が共働き夫婦、男親として苦労して子育てをしてきたこと、子育て支援策があまり充実していない自治体で子ども会や町会の自主的な活動として子どもにやさしいまちづくりに取り組んできたことをお聞きし、共感と尊敬、「一緒にいい街をつくりましょう!」という「協働」意識が生まれました(^^)
このフェスタの収穫を、今後、レインボーリボンの活動にどう生かすか――。
3日後の11月26日、葛飾区議会で中村けいこ議員が区の「いじめ防止対策」について質問してくれました。教育委員会から「学校外の専門家の力も借りて、いじめ防止策に取り組みたい」という前向きな答弁もありました。
レインボーリボンは、「暴力によって傷ついた子どもの心のケア」の専門家である瀧田信之さん(NPO法人湘南DVサポートセンター代表理事)が開発した「いじめ防止プログラム」を葛飾区の中学校に導入してほしいと運動しています。しかし、プログラム導入が最終目標ではありません。本当にいじめをなくすことが目標です。
そのためには教育の専門家である学校の先生との「協働」が必要です。
ネットワークと協働を、これから一歩ずつ広げていきたいと思います(^^)