9月の「いじめ防止教室」

9月は葛飾区の小学校で6年生を対象とした「いじめ防止教室」を全3回、4時間の授業時間を使って実施させていただきました。

何と言っても印象深かったのは、第2回。授業時間2時間を使って、「いじめって何?」「いじめっ子ってどんな子?」と、加害者について考えた回です。

いじめとは・・・「なぐる、ける」「悪口」「からかう」「傷つける」「支配する」・・・クラスで出された意見を黒板に板書していきます。
休み時間が終わってもなかなか教室に帰って来ない子がいました。自分の行為が「いじめ」だと気がついたのです。
「いじめっ子ってどんな子?」「なぜいじめをするの?」・・・「裏表がある」「ストレスがある」「もともといじめられていた」「親から暴力を受けている」・・・加害者の背景に「被害」があることを、子どもたちは知っています。
「どうしたらいじめをやめられる?」・・・こちらが用意している答えは「怒りのコントロール」であったり、「ストレス解消」、「信頼できる大人への相談」などです。でも、大事なことは子ども自身が自分で答えを見つけることです。
2時間の授業時間内にスッキリと答えが出せた子は少なかったと思います。でも、自分は加害者だと気づいた子が、考え始めるきっかけになってくれれば良いなと思いす。

1ヵ月以内に3回も学校に通っていると、子どもの顔を覚えます。
被害に遭っている子、コントロールのきかない教室の中で不安になっている子、正義感を発揮したいけれど方法が分からなくて躊躇している子の顔が、それぞれに少しずつ上を向いて、笑顔を見せてくれるようになります。
どうせ自分は悪者だと斜めに構えている子も、表現方法は威圧的であったり暴力的であったりしても、「いじめ防止教室」にとても心を揺さぶられている様子が見えます。

心残りは、教室にいない子です。
学校に行けない子には、「こども食堂で待っているよ」と伝えたいと思います。