PTAにも、春よ来い!

子どもたちにとっては進級進学、新しいステージに旅立つ季節(^ー^)
親たちにとっては「あ~、今度のPTA、どうなるんだろ~(-_-;)」と憂鬱な季節ですよね(^_^;)

レインボーリボンは法人化2年目の新年度を迎えようとしています。
法人化したときの目標が、10年後には「PTA」と聞いたら誰もが「あ、やってみたい」と思えるようになっていること・・・ですから、あと9年ですね(^_^;)

法人化するかどうかの話し合いを始めた頃のバイブルはドラッガーの『非営利組織の経営』(ダイヤモンド社)でした。
「リーダーが最初に行うべきことは、全員がミッションとともに生きることができるようにすること」
「リーダーシップとは行動である。行動とはミッションを書き換え、焦点を合わせ直し、その上に新しいものを築き、組織すること。そして破棄すること」
といった含蓄深い言葉を、何度も何度も読み返しました。

ドラッカーのマネジメント理論が心に響くのは、すべての原点に「ミッション」(使命)を置いているからだと思います。
自分は、あるいは組織は何を目指しているのか、何のために行動するのかを常に意識させられます。NPOや行政、学校などの非営利組織の場合、お金儲けが目的ではないわけですから、「何のために」という問いはさらに根源的なものとなるのです。

PTAのミッションは「子どもたちの幸せ」です。

また、ドラッカーにはこんな一節もあります。
「米国人の成人2人に1人が少なくとも週3時間、無給スタッフ、つまりボランティアとしてNPOで働いている。(中略)私は『あなたは職場ですでに一生懸命働いているのに、どうしてこれほどの時間をボランティア活動に費やすのですか』と尋ねる。すると毎回同じ答えが返ってくる。『ここで私は社会貢献することができるのです。ここでは私はコミュニティの一員なのです』(中略)非営利セクターは、市民の責任と市民の誇りを回復するという重大な責任を負っているのである」。

PTAにあてはめると、「あなたは仕事(あるいは育児、家事、介護・・・)でとても忙しいのに、どうしてこれほどの労力をPTAに費やすのですか」と尋ねたら、「PTAは子どもを幸せにすることができるの!それに、親同士、先生や地域の方々と協力し合って、すごく仲良くなれるから、楽しいよ!」という答えが返ってくる・・・ということですね(^^)

子どもが犠牲になる悲惨な事件、事故があると社会全体の空気が重くなりますが、もしもPTAがこんな素敵な非営利セクターであれば、「子どもを守る」という大人の責任と誇りを回復する役割を果たせるでしょう。
いや、回復する役割というよりは、できれば事件や事故を防ぐ、予防する役割を果たしたいものです。

しかし、現実にはPTAは全員が平等に担うべきだという同調圧力が強すぎて、周りからの支援が必要な親や子どもさえも逆に追い詰めてしまうようなことがあります。

数年前の春、6年生のクラスでおそらく抽選かジャンケンかで広報部員に選出されたお母さんが、申し訳なさそうに話しかけてきました。
「月曜日から日曜日まで働いているんです。広報部会には出席できないと思います」。
そんな話をしている最中も、6年生のお子さんはお母さんの腕に絡みついて、離れようとしませんでした。

PTA広報は広報誌を作る楽しさを知っているボランティアの仲間たちが、みんなから集めたPTA会費を財源に、学校、授業、校長室、どこにでも取材に入っていけて、働きづめで子どもと接する時間が少ないお母さんにも、忙しくて保護者対応にまで手が回らない先生にも役に立つ情報を提供する・・・9年後にはそんな姿になっているかな。
そんな姿にするために、「楽しさ」発信、2年目も頑張ります(^O^)