レインボーリボンメールマガジン第49号「5年目の挑戦、原点の「共生社会」めざして」
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■■ レインボーリボン メールマガジン 第49号
■■ 5年目の挑戦、原点の「共生社会」めざして
2018/4/30
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新生活が始まり、緊張の4月――大人も子どもも、そろそろ心身ともに疲れが出てくる時期ですね。
レインボーリボンはおかげさまでNPO法人化5年目の春を迎え、責任の重さを自覚しながら、こども食堂、いじめ防止、PTAイノベーションに挑戦し続ける決意です!
こども食堂の運営に乗り出してからは3年目となります。
現在、運営している3カ所のこども食堂のうち、一番最初に開設した「パルこども食堂」は一昨日、3年目、25回めの開催日を迎えました。
開設当初は「子どもの参加者が少ない」「ただ食事を提供するだけでは子どものためにならないのではないか」「スタッフの不用意な言葉や態度で子どもを傷つけてしまう」等々・・・、これらはどこの子ども食堂でも抱える悩みかもしれません。
しかし3年目ともなると、月に1回のこども食堂を楽しみに来てくれる子が増え、言わなくてもお手伝い、ボランティアをしたいと申し出てくれる子どもたちもいます。
一昨日は、パティシエになるのが夢で、毎回デザート作りに奮闘してくれる子、
「椅子はどうしたらいいですか?」「次は何をしたらいいですか?」と積極的に動いてくれた子、
お姉ちゃんが熱を出してしまったのでお母さんも来られないけど、一人でも参加したいと、ボランティアに連れられて来た子・・・たくさんの感動がありました。
子どもは、たった数回のこども食堂でどんどん変わっていきます。
「こども食堂安心・安全向上委員会」(代表・湯浅誠法政大教授)が「全国で子ども食堂が2286カ所あることがわかった」と発表しました。私たちが葛飾区で取り組み始めた2016年5月には「全国に319カ所」と報道されていたので、まさに爆発的なムーブメントとなっていることがわかります。
湯浅さんたちは今、各地のこども食堂が食中毒やけがなどに備える保険に入れるように、保険料の寄付を募るクラウドファンディングに挑戦しています。我々の3つめのこども食堂「よみかき宿題こどもカフェ@なぎ」も支援対象に入れてもらっています。
目標1千万円!現在の募金額は500万円ちょっと。プロジェクトが終了する6月21日までにぜひ、皆さまのご寄付をよろしくお願いいたします。
https://camp-fire.jp/projects/view/68605
このプロジェクトで湯浅さんは次のように述べています。
「当初は、子どもの貧困対策の文脈で語られることの多かったこども食堂ですが、実際に行ってみると『子どもも大人も含めた地域の交流拠点』として運営されているところが多く、その可能性は『単に子どもに食を提供するだけ』のものでも、子どもの貧困対策にも留まらない、もっと大きく、支えあえる地域を創ろうとする活動だということが見えてきました。」
いつも複雑な現状を分かりやすく、スパッと解説してくださる湯浅さんには感謝です。
「貧困」とは単におカネがない状態ではない、社会的なつながりから排除され、孤立した状態だということもおっしゃっています。
26日、葛飾区の異業種交流会のような集まり「葛飾会議」で、こども食堂に関する話をさせていただきました。その会場が「絵と言葉のライブラリー ミッカ」でした。
小学生以下無料、中学生以上200円で、3000冊の絵本や図鑑、シアタールーム、アトリエなどを楽しめる子どもの居場所です。株式会社と葛飾区の協働事業で、7日にオープンしたばかり。館長の山本曜子さんも素敵な女性でした。
こども食堂は子どもの貧困対策に留まらないとはいえ、やはり「子どもの貧困率」の話は外せません。昨年6月に厚労省が発表した最新の貧困率は13・9%、およそ7人に1人の子どもが相対的貧困の中にいます。
このデータを日本政府が初めて発表したのは2009年、研究者がどんなに追及しても公表されなかった「日本の貧困率」を、政権交代が起きたこの年、ようやく厚労省が示したのです。
森友学園、加計学園、イラク日報、セクハラをなかなか認めなかった財務省、・・・行政不信が頂点に達しているいま、2009年まで子どもの貧困率を隠してきた日本政府の姿勢を思い起こします。
大きなニュースが多かった4月ですが、児童虐待、障がい者虐待の痛ましい事件もありました。
5年前、レインボーリボンが初めてPTA研修を担ったとき、研修の中で示した小さな新聞記事を思い出します。
フィリピン国籍の母親が中学2年生の姉と3歳の妹を残して帰国し、その間に3歳の女の子が餓死してしまったという記事でした。こんな孤立状態をなんとかするために、PTAは親と先生と、子どもの幸せのために活動しよう――それが私たちの原点です。
こども食堂はPTAの枠を超えて、地域で共生社会を創ろうとする活動です。
「他者を排除しない」「違いを認め合い、助け合う」――「いじめ防止」も同じ理念です。
(代表 緒方美穂子)
▼子どもの性被害相談アプリ「ne-ne(ねーね)」(NPO法人ライトハウス)
このアプリからマンガ「Blue Heartブルー・ハート」の電子版を読むこともできます。
女の子も男の子も、匿名での相談も可能。
相談アプリne-ne:https://s.lhj.jp
▼レインボーリボンでは子どもに提供する1食分の食材費300円を1口として、年間12口3600円の寄付(こども食堂の1食オーナー)を募っています。
口座名義:特定非営利活動法人レインボーリボン
- 郵便振替口座:00170-7-449974
- りそな銀行 青戸支店(店番号470)普通預金1520535
ご寄付くださった方はお名前、連絡先を下記レインボーリボン宛てにお知らせください。
「レインボーリボンのこども食堂通信」へのご芳名記載の諾否もお知らせいただけますと幸いです。
▼レインボーリボンのホームページ
http://rainbow-ribbon-net.org
このメールマガジンは、代表の緒方はじめ、スタッフと名刺交換させていただいた方、
弊団体のイベント・講座にご参加いただいた方にお送りしています。
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