レインボーリボンメールマガジン第21号「灯台を見失わず「居場所」と「希望」に至る旅を」
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■■ レインボーリボン メールマガジン 第21号
■■ 灯台を見失わず「居場所」と「希望」に至る旅を
2015/12/31
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こんにちは(^^)代表の緒方です。
このメルマガは登録会員の方、名刺交換させていただいた方などに毎月1回、月末に活動報告も兼ねてお送りしています。
大晦日の今日は1年を振り返りたいところですが、子どもに関するニュースを列挙すると2015年は暗澹たる年だった・・・という印象だけが残ってしまいます。
「いじめ自殺」に関するニュースは、7月5日、岩手県矢巾町で中学2年の村松亮さんが電車にはねられ死亡。担任教諭に提出する生活ノートに、いじめられていること、死にたいと考えていることを何度も書き残していたことがわかりました。
11月1日にも名古屋市の中学1年男子生徒が「学校や部活でいじめが多かった。もう耐えられない」という遺書を残して、電車に飛び込み自殺。
また、昨年9月に仙台市の中学1年の男子生徒がいじめによって自殺したということが、今年8月になって公表されました。
昨年1月に山形県天童市の中学1年女子生徒が山形新幹線に飛び込んだ事件については、9月28日、第3者委員会がいじめが自殺の主因であったとする報告をまとめました。
凄惨な少年事件も相次ぎました。
2月に川崎市の多摩川河川敷で13歳の少年が17歳の少年ら3人に殺された事件。
4月、千葉県芝山町で18歳の少女を生き埋めにしたのは、かつての同級生ら17歳から20歳の4人でした。
6月には愛知県刈谷市で高校1年生の男子生徒が遊び仲間の14~16歳の少年3人から集団暴行を受け、亡くなりました。
死に至らないまでも「同級生の耳に画鋲――16歳の5人暴行容疑」(7月名古屋)など、子どもによる「暴力」の凄まじさに、背筋が寒くなります。
こうした事件の背景にある「子どもの貧困」にも、今年は世間の関心が高まりました。
「6人に1人が貧困」という、先進国では最悪に近い格差社会に生きている子どもたちが、孤独や閉塞感を抱え、傷ついた心を癒す「居場所」を同じ傷を抱える仲間グループに求めながら新たな被害者や加害者になってしまうという構図に、私たちは気づき始めました。
アメリカやヨーロッパでテロ事件を起こした犯人たちも、貧困と差別から逃れる活路を求めて、ISなどのテロ集団に合流していった若者たちだといいます。
凄惨な少年犯罪が起きると「少年法改正=厳罰化」、テロ事件が起きると「テロとの戦い=戦争拡大」と、暴力の波紋を広げる反射的な主張が勢いを増します。本当は、子どもたちに安心できる居場所を、若者に希望が持てる環境を用意することが、大人の責任なのに。
30年以上前からパキスタン、アフガニスタンで貧困層への医療支援、干ばつ対策のための井戸掘りや灌漑事業に取り組んでいる中村哲医師が、「ペシャワール会報」最新号で次のように書いています。
「私たちが掲げるのは、生きるための戦いです。私たちは『対テロ戦争』などという、おぞましい戦列には加わりません。それこそが果てしない暴力の応酬を生み出してきたからです。
水が善人・悪人を区別しないように、誰とでも協力し、世界がどうなろうと他所に逃れようのない人々が人間らしく生きられるよう、ここで力を尽くします」。
中村医師は03年からアフガニスタンで灌漑用水路の建設工事を始め、10年には全長25キロの水路が開通。その後も大洪水や干ばつの進行など、制御できない自然を相手に堰の建設や改修に現地の農民たちと共に奔走しています。
アフガン東部では、干ばつ地帯と紛争地帯の分布がイコールだといいます。つまり耕作できない地帯では人々は兵士になってしまうが、水路がある地帯では働くことができ、食糧の心配もなくなり、暴力や治安の問題がなくなると。
ペシャワール会のホームページ
http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/index.html
こんな偉大な日本人がいるんだな~と、中村医師の存在を心の灯台として、2016年も「誰とでも協力し」、すべての子どもたちが幸せに生きていけるように、「ここで力を尽くします」と宣言したいと思います。
(代表 緒方美穂子)
▼3月10日(木)、葛飾区立青葉中学校でNPO法人湘南DVサポートセンターの瀧田信之代表理事を迎え、「いじめ防止教室」を開催します。中学1年生向けのいじめ防止プログラム体験授業です。授業後、見学者向けにレインボーリボンのいじめ防止に関するプレゼンテーションも行います。見学ご希望の方は下記にご連絡ください。
電話:03-6240-7142(平日9時~18時)
メール:rainbow_ribbon_mail@yahoo.co.jp
▼オンライン署名サイトChange.orgで『全国の小中学校PTAの皆さんへ いじめ防止対策推進法第15条2項を実行しましょう。いじめのない学校をつくろう!』署名運動を行っています。
にアクセスし、右上「検索」ボタンから半角英字「PTA」で検索してください。ご賛同、拡散をよろしくお願いいたします。
▼レインボーリボンのホームページ
http://rainbow-ribbon-net.org