レインボーリボン メールマガジン 第71号 ウィルス対策の今、ピンチをチャンスに変えられるか

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■■  レインボーリボン メールマガジン 第71号
■■   ウィルス対策の今、ピンチをチャンスに変えられるか
2020/2/29
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毎月月末、レインボーリボンの活動報告と代表・緒方の思いをお届けするメールマガジンです。

今月は特に月末になって世の中が新型コロナウィルス対策一色となり、このメルマガを書くためにゆっくりと一カ月を振り返る余裕もない状態です。
全国のこども食堂が、開催するのかしないのか、開催するとしたらウィルス対策をどうするのか、開催しないとしたら居場所を求める子どもたちをどうケアするのか、悩み深い日々を送っています。

レインボーリボンの子ども食堂は結局、2月22日にはパルこども食堂を開催しました。
パルこども食堂は困難を抱えた子どもに無料学習支援をしているNPO法人Learning for All(ラーニング・フォー・オール)の寺子屋で勉強している小中学生と、その先生である大学生スタッフを主なお客さんとしている子ども食堂です。
都立高校入試の翌日だったこの日、大学生と子どもたちに「ご苦労さま、がんばって偉かったね!」の気持ちをどうしても伝えたかったのです。
ボランティアが大汗をかいて戸棚や椅子の座面、裏面まで消毒作業をしました。
いつものコミュニケーション・タイムはパスして、食事が終わったら順番に帰ってもらいましたが、やはり受験が終わった安堵感なのか、みんな「美味しかった!また来ます」と満面の笑顔でした。

この時点ではまだ、インフルエンザ対応と同様、近隣の学校の学級閉鎖などの状況を見て判断しようと考えていたのですが、自粛ムードがどんどん増していく中、3月の開催をどうしようか、非常に悩みました。
ついに政府から全国の小中学校の休校要請が出て、仲間と相談した結果、3月14日のあおとこども食堂は中止することにしました。
しかし、3月7日の「よみかき宿題こどもカフェ@なぎ」は実施する方向です。

「なぎ」はもともと少人数登録制で、学校が休校となればなおさら、家庭に居場所がない子どもや、給食がなければ栄養バランスの良い食事を摂れない子どもたちにとって必要な場だからです。

子どもたち、お母さんたちの顔が浮かぶと、3月2日とか3日から4月初めまで、夏休みに匹敵する長期間、学校給食がないという事態に戦慄を覚えます。
空腹や栄養失調がどんなにつらいことか、子どもの成長にどんな影響を与えるのか・・・。

実は2月はレインボーリボンにとって大きな動きがいくつもあったのですが、そのうちの一つが、「こども食堂実践者の会」の旗揚げです。
大田区「気まぐれ八百屋だんだん」の近藤博子さん、豊島子どもWAKUWAKUネットワークの栗林知絵子さんをはじめとした首都圏の10人が呼びかけ人となって、実践者ならではの発信を始めました。
https://www.facebook.com/kodomosyokudoujissennsya/

ようやくカメの歩みの一歩を踏み出したところですが、この緊急事態には素早く対応しようとしています。
まず、行き場のない子どもたちの居場所について、次に給食のない期間の食支援について、普段から子ども食堂を支援してくれている企業や団体の情報、さらに大がかりにサポートを募る計画、食糧を置ける倉庫の情報、配送ルートの相談等々、怒涛のやりとりが今も続いています。

かつしか子ども食堂・居場所づくりネットワークではもともと、4月からの新年度、寄付食料を困窮家庭に配送するフードドライブ体制を作ろうと話し合ってきました。そのための助成金申請書類を東京ボランティア・市民活動センターに送ったばかりです。
しかし助成金を待っている場合ではなくなってしまいました。
資金がない中で知恵をしぼって、出来ることを探したいと思います。

フードドライブの仕組みを考えている最中、葛飾区のお隣、千葉県の東葛地域で6市の子ども食堂が共同で設立した「とうかつ草の根フードバンク」の話を聞き、羨ましいと思っていました。

千葉・東葛地域にフードバンク 流山、柏、松戸…6市の子ども食堂が協力


大きな倉庫、多額の資金提供者、葛飾では無理だな・・・と。
松戸市で学習支援付きのこども食堂を運営している高橋亮さんがフードバンク設立の経緯を、2月2日の全国こども食堂サミット2020で発表しました。
6市のこども食堂ネットワークが協働したと聞いて、東京でも隣接区が広域連携する可能性に気づいたと高橋さんに話しかけてきた社協職員の方がいたそうです。
なるほど、葛飾区だけではなく、例えば隣の足立区のこども食堂ネットワークとの連携も考えられるなと思いました。
そこに今回の緊急事態です。

さっそく足立区のこども食堂実践者に連絡をとってみました。
すると、なんと月曜日から「お弁当プロジェクト」を始めるつもりだというお答え。
かつしか子ども食堂・居場所づくりネットワークが昨年の夏休みに取り組んだ「お弁当プロジェクト」を参考に、地元の居酒屋さんが協力を申し出てくれているそうです。

追い越されてしまった・・・と思っていたところ、さらに、企業が社会貢献活動として休校期間中のお弁当を届けるという情報も入ってきました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000223.000009215.html?fbclid=IwAR2ppWqVRdCAda0jqSkbZCL1tIWjlAsoig3dzVaeLJE1lWdOX90WN_U711A

休校中の学習支援についてもたくさんの企業や個人が動き出し、経済産業省が情報をまとめて提供しています。
https://www.learning-innovation.go.jp/covid_19/?fbclid=IwAR3FsXLqtJvCmkldMOt0KYflCN42bewTltyuGFkJUZqHztI-MFEQL1Qqu80

ピンチはチャンス。
学校給食がない期間の子ども支援の必要性が、世の中に認知されてきています。
学校以外の学びの機会も広がっています。

ピンチは1ヵ月以上続きますが、食事、勉強、遊び・・・子どもたちの笑顔のためにできることをみんなで少しずつ持ち寄って、こんな時こそネットワークの力を発揮したいと思います。

今月はこんな感じで終わります。明日もまた動き続けます。
(代表・緒方美穂子)

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