レインボーリボン メールマガジン 第79号 笑顔あふれる心豊かな居場所も形を変えて…

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■■  レインボーリボン メールマガジン 第79号
■■   笑顔あふれる心豊かな居場所も形を変えて…
  2020/10/31
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毎月月末、レインボーリボンの活動報告と代表・緒方の思いをお届けするメールマガジンです。

6年前にNPO法人化して初めて、今月から事務所を借り始めました。
10畳ほどの小さなスペースです。
まずはトイレ掃除、床磨き、次に食糧置き場となるスチールラックの購入、組み立て。机、椅子、冷蔵庫…。
ボランティアの皆さんに手伝ってもらいながら、日々、着々と整備されてきているのですが、
ありがたいことに大量のお米のご寄付や、葛飾区内で新たに子ども食堂を立ち上げる仲間の訪問など、
対応もあたふた。6人の大人が4つしかない椅子の周りで立ったまま話をしたりしています。

この事務所は「はらぺこレスキュープロジェクト」の拠点となります。
公益財団法人パブリックリソース財団様の助成金を基に、ひとり親がコロナに感染してしまった場合や
学校給食がなくなってしまったときに、無料のお弁当や寄付食材を提供するプロジェクトですが、
まだ大々的に広報宣伝していないこともあって、支援の申し込みは今のところ1件だけです。
それも一人暮らしの高齢の方だったため、区役所の福祉窓口をご案内しました。

かつしか子ども食堂・居場所づくりネットワークの「かつしか子ども食堂マップ」を来月、
区内の全小中学校に配布させていただく予定なので、そこに「はらぺこプロジェクト」のチラシも
挟み込もうかと考えているところですが、まずは活動地域の近隣校のみにするか、あるいは区内全域に配るか、
まだ揺れているような状態です。
コロナ、インフルエンザの感染状況がどうなるのか、支援要請がどのくらい来るのか、
正直に言うと、とても「怖い」です。

コロナ前までは月に3回3カ所でこども食堂を開催していましたが、今はそのうちの2回を1カ所で、
会場参加の子どもは少人数に限定して学習・遊び、お弁当持ち帰り形式のこども食堂とし、
他のNPOが別会場で実施している「寺子屋」の子どもたちに届ける分と合わせて、約80個のお弁当を作っています。
そして月に1回は「フードパントリー」として、保護者の方に寄付食材を配布しています。
このフードパントリーは現在、13世帯46人の親子を対象に実施しています。
春頃は企業からのご寄贈が非常に多く、保管も配布も大変な状態でしたが、だんだん寄付情報が減り、
一方、支援を受けたいという連絡が少しずつ増え、先行き不安だったのですが、実は先月から
一般財団法人日本善意財団様がフードパントリーを直接支援してくださることになり、一安心です。

世の中が「経済との両立」という掛け声で動き出しても、こども食堂はまだ会食形式には戻せません。
失ってみてしみじみと、大勢の子どもたちがごっちゃになって遊んでいたコロナ前の子ども食堂が
笑顔があふれる心豊かな居場所だったなあと、とても懐かしいです。

先が見えない不安、コロナ禍によって失ったものの喪失感。
人から相談されると「今を楽しむことが大切だよ」と、聞きかじった心理学講座の言葉を返してはます。
しかし海外の感染拡大や医療崩壊の危機を見聞きすると、不安は、そろそろ心の応急手当だけでは
カバーできないところまで膨らんでもきています。

子どもたちも不安やストレスを溜めていることでしょう。
レインボーリボンは「いじめ防止」も活動の柱としているため、時々そのような相談を受けます。
ある日の夕方、事務所のシャッターを途中まで降ろしたところで電話が鳴りました。
ホームページを見たと、九州からのお電話でした。
コロナ以降、特にインターネットを介したいじめが深刻になっているという話でした。
Lineグループから一人だけ外したり、激しい言葉で攻撃するといったことは聞いていましたが
今は、有名なユーチューバーが他人にドッキリを仕掛けるという形を真似て、
SNSで異性を装い、疑似恋愛体験を仕掛け、後にそのやりとりを公にさらして相手をバカにする
といった手の込んだいじめが流行っているそうです。

今年は春の臨時休校のために授業時間確保が難しく、レインボーリボンの「いじめ防止教室」の実施は
ほとんど諦めていましたが、先日ある小学校から「今年もやってほしい」とお電話をいただきました。
来月、6年生の先生との打ち合わせに行きます。
今年の「いじめ防止教室」は、やはりコロナ禍の体験を避けては通れないだろうなと思います。

心理の専門家でもなく、感染症の専門知識があるわけでもなく、ただ、子どもの幸せな成長を願って
子どもと向き合い、一緒に考え、そして子どもに教えてもらうしかありません。

最後に、今月の「嬉しかったこと」を報告します。
先日、都立葛飾ろう学校調理師コースに在籍する生徒さん3人に「こども食堂とは」という
お話をさせていただき、来月、オンライン開催される高校生食育コンテストに彼らが出品するレシピを
紹介してもらう機会がありました。
ろう学校の先生がこのメルマガを生徒に回覧したところ、話を聞きたいと言ってくれたそうです。
生徒さんから「こども食堂で一番大切にしていることは何ですか?」という質問が出たので
「子どもの笑顔です」と答えたのですが、その後、出品レシピのプレゼンテーション資料を見て
びっくり、感動しました。
このメルマガから、コロナ禍の中で経済的弱者や障がいのある人が追い詰められ、子どもの食支援が
必要になっているとの問題意識を持って、子ども向けのお弁当にも使えるレシピとして恵方巻を考案したそうです。
そのネーミングが、なんと「笑豊巻き」でした。
(代表・緒方美穂子)

▼坪井節子さん講演会「コロナ禍だからこそ 子どもの権利条約から学ぶ 子どもとのすごし方」
坪井さんは家庭や学校に居場所のない子どもを保護するシェルターを作るなど、子どもの人権のために活動されている弁護士です。
11月21日(土)10時~12時 葛飾区亀有地区センターホール
参加無料、定員:会場参加50名、ZOOM参加100名(先着順)
Googleフォームからお申し込みください。
https://forms.gle/jq3KwWpKMDDpeZef7
主催:「3つのネットワークの会」(かつしか子育てネットワーク、かつしか子ども・若者応援ネットワーク、かつしか子ども食堂・居場所づくりネットワーク)
後援:葛飾区・葛飾区教育委員会

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