レインボーリボンメールマガジン第11号「子どもの日常は、まるで戦場のようです。」
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■■ レインボーリボン メールマガジン 第11号
■■ 子どもの日常は、まるで戦場のようです。
2015/2/28
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こんにちは(^^)代表の緒方です。
2月はつらい月でした。
1日早朝、後藤健二さんが殺害されたというニュースから始まり、その後もテロ、報復、誘拐、虐殺、難民・・・と、悲惨なニュースが目につかない日はありません。
日本でも小学生の男の子が近くに住む男に殺されたニュース、中学1年生の女の子が40代の男にまる1日連れまわされ大阪のホテルで発見されたというニュース、虐待されて殺された子どものニュース、育児や介護の疲れから無理心中を図ったというニュース・・・。
私はテレビをつけては泣きっぱなしで、ついには「東北地方に津波警報」というニュースで泣いてしまったときは、さすがに「メンタルやばい!」と自覚しました(^_^;)。
心理学でいう「代理受傷」をしているな・・・と思い、なんとか平常心に戻ろうとスポーツジムに通ったり、お笑い番組を見たり。
ようやく日常感覚に戻ってきたかなというときに、川崎で、後藤健二さんに加えられた残虐な暴力を思い起こさせるような事件が起き、中学1年生の男の子が犠牲になってしまいました。
後藤さんを殺した組織について、NHKは「イスラム国」という呼称をやめて「IS、イスラミック・ステイト」と言うようになりましたね。この組織の最大の犠牲者であるアラブの人々はかつての名称のアラビア語の頭文字をとって、軽蔑を込めて「ダーイシュ」と呼ぶそうです。
作家の高橋源一郎さんが26日の朝日新聞に「『怪物』は日常の中にいる」という評論文を寄せていました。
「ダーイシュ」だけが異質な「怪物」なのではなく、ネット上にあふれる排外主義、レイシズム(人種差別)、差別的攻撃的な言語など、自分と異なった考え方を持つ者はいくら攻撃してもかまわないという空気が充満する現代社会において、「他者への共感」を一切排除する心性こそが「怪物」なのだと、そして「怪物」はわたしたちの近くに、いま日常的に存在しているというのです。
この評論は、川崎の事件によって残念ながら現実に証明されてしまったような気がします。
中学1年生の男の子は、戦場でもない、戦時でもない今の日本で、あんなにも残虐な形で殺されました。
同じ年頃の子を持つ親としては、「川崎は怖いね」と他人事には考えられません。いま目の前にいる子どもたちが、戦場のような過酷な日常を送っていることを知っているからです。
ある子は、突然学校に行かなくなり、自分の部屋に机や椅子でバリケードを築いて閉じこもってしまったといいます。
また別の子は、学校に行こうとすると過呼吸になり、なんとか校門をくぐっても、他の生徒に見られないよう怯え、隠れながら保健室にたどり着くのだといいます。
「いじめ」なのか「体罰」なのか、それぞれの原因はその子が話してくれない限りわかりませんが、学校で子どもの心を深く傷つける「暴力」があったことは確かだと思います。
川崎の事件のように、暴力が地域社会にあれば「犯罪」であり、家庭にあれば「虐待」です。子どもに関わる暴力が事件となって報道されない日はないくらい、いま子どもたちが置かれている日常は暴力にあふれているのです。まるで戦場のようです。
レインボーリボンは4月からの来年度に向けて、活動方針を立てようとしているところです。今まで掲げてきた「いじめ防止プログラムをすべての小中学校に」という目標では、もう足りないかなと思い始めています。
「暴力防止教育をすべての小中学生に!」
PTAは子どもの命を守るために動き出す時だと思います。
(代表 緒方美穂子)
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